前回に続きカッターナイフについてです。
試行錯誤の末、1959年に「折る刃」が完成します。
しかし、それを実現することは簡単ではありません。折る刃にするためには、刃に溝を入れなくてはなりませんが、当然、刃自体の強度は落ちます。
難しかったのは刃に入れる溝の角度と深さでした。使用中は折れず、切れ味と強度を保ちながら、同時に折りたい時に折れるようにしなければなりません(大変だ……)
岡田氏は、刃の角度や形を研究するために、動物園で動物の牙や爪の様子を観察したこともあるそうです。タガネで刃に溝を入れ、何度も試行錯誤を繰り返したと言います。
こうして、1959年に世界初の「折る刃」式ナイフは完成しました。
(さらに続く)